三戸

買い替え、転居を伴う転職、里帰り、経済的な事情など、
理由は人それぞれありますが、マイホームの売却を検討される際に、

  1. まず知っておくべきこと、確認しておくべきことは、
    ローンの残債額、それから仲介手数料など売却にかかる諸経費、諸費用です。
    そもそも、その額によっては、売らない方が良い、
    あるいは売ることができないケースも出てきます。
  2. 次に、不動産会社へ売却の依頼の仕方について。
    売却を依頼するということは、
    その不動産会社と媒介契約を締結するということ
    なのですが、
    その種類や、それぞれの長所、短所を知っておくことが大切です。
  3. そして、最後に査定価格、売り出し価格の決まり方
    ここが皆さんの最大の関心事ではないかと思いますが、
    その原則を知っておくことが、お住まいを有利に売却する上で重要になってきます。

ローンの残債と諸費用

住宅ローン残債

  • 住宅ローンがある場合は、登記簿の抵当権の抹消に1~3万円ほど
  • 不動産会社に支払う仲介手数料の 3%+6万円
  • 売買契約書に貼る収入印紙代 15,000円~

返済と抵当権抹消費用

お住まいを35年ローンで買ってまだ数年しかたってない方は、ほとんど減ってないので、
残高表などあまり見たくないかも知れませんが、それでも売却を考えるのなら、
改めて目を通しておく必要があります。10万円単位で、ざくっと把握しておきましょう。

ローンが残っているということは、その不動産に抵当権が設定されているということで、
そのままでは売れませんので、必ず完済する必要があります。(例外はあります)

完済後、登記簿の抵当権の抹消に、司法書士さんの手数料も含めて
1~3万円ほど必要になります。

仲介手数料

売却にかかる諸費用で、主たるものは、
不動産会社に支払う仲介手数料の 3%+6万円 です。

例えば、2,000万円で売れたとしたら、60万円+6万円=66万円。
もちろん、これに消費税もかかってきます。これは、法律で決められた上限ですが、
まず必要な額だと思っておいて間違いありません。

ちなみに、+6万円というのは、
手数料の上限は一律 3%ということではなく、0円~200万円以下の部分は5%、
そこから400万円までが4%、となっていますので、その部分が6万円になるわけです。

決して安い報酬ではありませんね。
その分、しっかり働いてもらいましょう。

収入印紙代

その他には、売買契約書に貼る収入印紙代が必要になります。
売却価格が、1,000万円超~5,000万円以下なら、15,000円です。

売却価格 収入印紙代
1,000万円超~5,000万円以下 15,000円
5000万円超~5億円以下 45,000円
1億円超~5億円以下 80,000円

媒介契約の種類と特徴、選び方

媒介契約

不動産会社へ売却を依頼するということは、
その不動産会社と、媒介契約を締結するということになります。

「媒介」とは、仲介を意味します。

契約の締結については、一切費用はかかりません。
不動産会社が、売却を仲介できた時のみ、手数料が必要となります。
つまり成功報酬です。契約書には、その額が明記されます。

媒介契約の種類と特徴

媒介契約には、3つの種類があります。
専属専任媒介契約、専任媒介契約、一般媒介契約です。

媒介契約の種類 専属専任 専任 一般
(依頼者側の制約)
依頼の重複 不可 不可
自己売却 不可
(不動産会社の義務)
状況報告 毎週1回 2週間に1回 なし
指定流通機構
への登録
5日以内 7日以内 なし
有効期間 3ヶ月以内 3ヶ月以内 なし

「専属専任媒介契約」は、
いかなる場合も依頼した会社を通して売却しなければなりません。
例え、身内や知人が購入したいと申し出てきたとしても、
媒介契約期間内の売却であれば、仲介手数料の支払い義務が発生します。

「専任媒介契約」は、
自分で買い手を見つけた場合は、不動産会社を通す必要はありませんが、
重複して、別の不動産会社に依頼することは出来ません。

「一般媒介契約」は、
重複して、別の不動産会社に依頼することも可能です。

媒介契約の選び方

媒介契約選び方で、一番のポイントになるのは、
別の不動産会社に重複して依頼することができるか、できないかということです。

依頼者側の制約が強くなれば、
その分 不動産会社の義務も強くなりますが、どれもそう大したことではないので、
依頼者からすれば、一般媒介契約が一番有利です。

特に、新築物件に買い換える場合は、分譲会社が買い取ってくれる場合もあるので
重複して別の不動産会社に依頼できる一般媒介契約しておくことが無難です。


ただしその分、「専属専任」や「専属」には、魅力的な特典を付ける会社もあります。

不動産会社の義務

状況報告
「専属専任」は毎週1回、「専属」は2週間に1回以上、「一般」には報告義務はありません。
状況報告は、きちんとしてもらうに越したことはありませんが、

そもそも、売却活動が活発に展開されていれば、義務などなくても
内覧(購入検討者のお部屋の見学)の打ち合わせなどで、連絡は密になります。

指定流通機構への登録
指定流通機構へ登録するということは、不動産流通市場に公開するということで、
別の不動産会社が買い手を見つけてくれば、契約を見守るだけで売主(売却依頼者)から
報酬を得ることができます。

だから、売主からの報酬だけで満足できる場合は、さっさと登録して、
あとは何処かの業者が売ってくれるのを黙って待っていれば良いわけですが、
普通は、買い手側からの報酬も欲しいと考えます。

そうなると、情報を公開せずに自社で独占したくなる訳ですが、
それでは売却のチャンスが減るのことになるので、
「専属専任」の場合は5日、「専任」の場合は7日以内の登録が義務づけられています。

それでは「一般媒介契約」だと登録してくれないかというと、そんなことはありません。
情報を独占したいという思いは当然ありますが、

不動産なんてそう簡単に売れるものではありませんから、
別の会社が買い手を見つけて来てくれれば、それはそれで有り難いものです。
「一週間だけ独占させて」という話になることが多いのですが、
そのあと登録するのが普通です。

万が一、登録を拒まれるようであれば、そんな会社は放置して、
重複して別の会社に依頼すればいいだけのことです。

そういう意味でも、「一般媒介契約」が有利ですね。

「専属専任」や「専属」のメリット

では「専属専任」や「専属」の長所、メリットは何かといえば
まず、この項目のはじめにも触れましたが特典△がつくこともあること、
そして、いささか頼りないメリットですが、
営業マンに恩を着せることができる事です。「専属」にしてやるから、しっかり働け、と。
「頑張って下さいね」のエールにもなります。

ここまで書いてなんですが、実は
どの媒介契約を選ぶかということは、依頼者にとってはそれほど重要なことではありません。
それが重要になって来るのは、依頼者ではなく、営業マンの方です。

しかし、依頼主にはその選択権があります。そこが重要なところです。

まず査定があって、それを元に媒介契約をするかしないかという話になるのですが、
その流れの中で、その営業マンに信頼も含めて好感が持てたなら、「専属」で託すのもいいかも知れません。

そうでなければ、「一般媒介契約」にしておいた方が無難です。

査定価格、売り出し価格の決まり方

媒介契約

不動産価格は、特に住宅に限って言えばほぼ全ての場合、
直近の取引事例をもとにして決められています。

賃貸に出した場合の利回りはどうかとか、人件費、建材費を考慮した原価コストだとか、
そういったことは資産運用の際には検討材料になってきますが、
「お住まい」の売却価格の算出においては、まず考慮されることはありません。

「最近いくらで売れたか」これが基準になります。

さらに、今売りに出ている物件の価格を参考にします。
それが高ければ、ほんの参考程度にしかなりませんが、
安ければ、そこが基準なることもあります。

ただし、不動産ですから、世の中に全く同じ物件は存在しません。
事例はあくまでも、類似品でしかありません。

だから、査定する人によって誤差が生じます。

取引事例が少なければ少ないほど、基準が曖昧になるので、
この差は大きくなります。
逆に、都市部の取引の活発な地域ほど、この差は小さくなり、
適正価格の幅は限定されます。

相場と適正価格と…

相場という言葉は人によって多少使い方が違うかも知れませんが、
普通は、売りに出ている物件価格の平均値を指します。
適正価格はどうかというと、それよりも安い値になります。

何故なら、「売りに出ている物件」と言えば聞こえが良いですが、
その実大半は「売れ残っている物件」
だからです。

だから相場で売りに出しても、なかなか売れるものではありません。
ましてや高ければ尚更です。

ところが、
不動産売買は、たった一つの物件に、たった一人の買い手がいれば
成立してしまうのです。

時として絶望的に思われた物件に、
奇跡的なマッチングが実現してしまうこともあるのです。

それを横目で見ているロマンチックな営業マンは、
適正価格を踏み外しても、相場より高くても、
もらえる媒介契約は、喜んでもらいに行くのです。

一括査定と適正価格

査定価格の出し方は2通りあります。

  1. 適正価格の範囲内で、最高値を出す方法と、
  2. 依頼者が納得できる範囲の中で、適正価格に近い値を出す方法です。

お住まいの売却には様々な理由があり、ご事情がありますね。
だから必ずしも、適正価格にこだわる必要はありません。

しかし、どうしても「売る」ということであれば、
適正価格の範囲の中で、高く売ることを考える方が得策
です。

常に不動産市場には、魅力的な設備を擁した新築物件が現れますので、
お住まいの売却は、先へ延ばせば延ばすほど不利になります。

依頼者が納得できる範囲の中で、適正価格に近い数字を出すことは簡単です。
必ず売れるであろうシビアな額を出すことも、難しいことではありません。

しかし、適正価格の範囲の中で、ぎりぎりの高値となると、
その分リスクを伴うだけに、それなりの経験とスキル、さらに意気込みが必要になってきます。

査定に来た営業マンは少しでも高く売りたいと、間違いなく思っています。
しかしハードルを低く設定しておきたいと思うのも人情です。

そこを10万円でも20万円でも高く頑張ってもらうためには、一括査定の利用が有効です。
(家計からすると数万円でも高い方が嬉ですが、そういった価格を設定すると怪しげな印象になりますので、通常は10万円単位です)
取引事例が少なけい地域や物件であれば、もっと劇的に査定価格が変わって来ます。

昨今では業者選びに「一括査定」を利用することが当たり前になっており、多くのサイトがありますが、
大手、地場の優良会社をはじめ千数百社が参加し、4~6社を選んで一括査定依頼できる
「イエウール」さんのシステムが、使い易いくて便利です。

4~6社の選択というのが丁度いいかと思います。
それ以上多いと煩雑になり、少な過ぎると一括査定の意味をなしません。

一括査定で高く売るコツ
一括査定 候補選びに迷ったら…